アニメ好きの皆様は、「アバン」もしくは「アバンタイトル」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。そして、もしこの言葉を知っているという方は、なんとなく「ああ、イントロ前に流れる映像のことでしょ」くらいはご存知だと思います。
でも、なんであれを「アバン」と呼ぶのか、ご存知でしたか?
ということで、今回はこの「アバン」について勉強したことをまとめていきます!
もちろん、「アバンなんて聞いたことなかったよ〜」という方にもわかりやすいようにご紹介していきますね!
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「アバン」、もしくは「アバンタイトル」とは、アニメや映画などの映像作品でオープニングよりも前に流されるストーリーのことです。
このアバンで流される映像は、物語の前日譚や伏線のようなもの、逆に物語のクライマックスシーン、視聴者に疑問を持たせるようなシーンなどが多いです。テレビのアニメやドラマでは、前回までのあらすじを流す場合もあります。
本編以前に流すことで、視聴者がその物語に入り込みやすいよう(理解しやすいよう)に手助けしたり、あるいは単純に視聴者の注意を惹きつける効果もあります。
ところで、アバンというのはフランス語で「〜の前に」を意味する「Avant」という単語から来ています。より発音に忠実にするために、日本語でも「アヴァン」と記載することもあります。
なお、英語圏では「Cold open(コールドオープン)」や「Teaser(ティザー)」という言葉が使われます。
例えば、ほとんど毎年金曜ロードショーで放映される『ルパン三世 カリオストロの城』にもアバンがあります。
ルパンが国営カジノからお金を盗み出し、次元大介や石川五ェ門とともにコミカルに逃げ出し、お札まみれの車の中で盗んだお札が全て偽札だと気づき、気づいたお札をパァッと車から捨てるというシーンです。
映画が始まったと同時にもう盗みが始まっていて、ルパン好きの視聴者をワクワクさせつつ、実はそれ自体が伏線だった!という流れで、非常によくできたアバンと言えますね!
2016年公開の『君の名は。』にもアバンタイトルがあります。
空から無数の隕石が落ちて来て、雲の向こう側を隕石が突き抜け、村に落ちていく映像は、その美しさだけで見る人の目を奪います。
そこから物語を想起させるセリフ、その隕石(星)が降ることによってこの物語がどのように動き出すのかを説明し、オープニング音楽のイントロに入り、音楽がAメロに入るところでタイトルが表示されます。
印象的な隕石の映像と、物語の触りが語られることで、BGMと合わせて視聴者の気持ちはだんだんと高まるのです。