トップアニメーションニュースとは世界のアニメニュースの速報をまとめてお伝えする週間コラムです。このエディションは11月10日から11月17日をカバーしています。
11月17日から19日、ロサンゼルスの少し外れのバーバンク・コンベンションセンターでCTNエキスポが開催される。CTNエキスポは伝統的なアニメとデジタルアニメを融合したプロのための教育プログラムや、パネルディスカッション、ビジネスの機会も含め楽しいことが盛りだくさんだ。今年のテーマは「すべての絵がストーリーを物語る」で、ピート・ドクター(「カールじいさんの空飛ぶ家」「インサイド・ヘッド」)を含む素晴らしいビジュアルストーリーテラーが登壇する。Toon Boomチームも(ブースB38)でご挨拶と最新作の Harmony 15の情報提供のため、いつも通り元気よく邁進します。
“Animation Magazine” で、CTNエキスポで何が開催されるのかを覗き見する。
Storyboard Proで作成された新海誠の「君の名は」のメガヒットも手伝って日本のアニメ業界の総収入が2016年の10%増、170.7億ドルに届く勢いだ。日本動画協会(AJA)の年次報告によると、モバイルゲームライセンス、海外市場への輸出やNetflixやAmazonのような配信サービスのオリジナルコンテンツへの需要も増加の要因となっている。日本のアニメ産業は、人口の高齢化により若い労働者の不足と2020年まで予約がいっぱいである多くのスタジオにおける次の世代のアニメーターの低賃金の問題(low wages for junior animators)という問題に直面している。
“The Hollywood Reporter”で日本のアニメブームについてもっと詳しく読む
「The problem with Apu」で、コメディアンのハリ・コンダボルが南アジアアメリカンのセレブリティの、アジズ・アンサリ、ハサン・ミナージュ、ミンディ・カリングらに「ザ・シンプソンズ」に出てくる有名なコンビニ「クイックEマート」のオーナーについてインタビューした。そのキャラクターは白人の俳優ハンク・アザリアが声を演じており彼のキャッチフレーズとアクセントが30年近く映像で親しまれている。コンダボルは長らく「ザ・シンプソンズ」ファンであり、ドキュメンタリーでダイバーシティの必要性についてのディスカッションを始めたい考えだ。
“HuffPost”で「The problem with Apu」の映画作成者の痛烈なインタビューを読む
Netflixには深刻な競争が差し迫っている。2019年にディズニーが、そして今や潜在的なプラットフォームになりうるアップルが来年、専用動画配信サービスを始めるという。ソフトウェアとサービスは、技術系最大大手企業の業績を含め9月四半期で85億ドルの収益を記録する成長の鍵となる分野と見られている。それは前年比34%に昇る。NetflixやAmazonのような動画配信サービスが作り上げたオリジナルコンテンツの需要はアニメーション作成のすべての段階におけるブームを作り出した。そしてアップルはそのトレンドに続いていくだろう。
“CNBC”でアップルのストリーミングサービスについての詳細を見る
先週末、Toon Boomが主催する最初のアニメキャリアキャンプがカナダトロントで開かれ完売御礼となった。ワシントンDCや他の都市からの参加者が、キャリアアップに欠かせない工程・技術・ストラテジーを学んだ。学生から熟練したプロまでが、Toon Boomのトレーナーや地元の専門家から有益な知識を学んだ。次のToon Boom アニメーションキャリアキャンプ(Toon Boom Animation Career Camps)がバンクーバー、パリ、ダブリンや他の大都市で予定されている。
もう先週末には戻れないけれどBrown Bag Film’s blogで様子を確認!
映画芸術科学アカデミーは先週第90回アカデミー賞の選考に向けて26のアニメの候補作品を発表した。これは昨年の27作品よりも1作品少ない。最新の提供情報によると、11作品が主要スタジオによる作品で、15作品がインディーズまたは外国の会社による作品だ。ディズニーは最新の10オスカーのセレモニーのうち、9つで最優秀アニメ映画賞を受賞している。
“Cartoon Brew”でオスカーの2018年アニメ作品賞のノミネート作品リストを見る
「カップヘッド」(“Cuphead” is a videogame)は1930年代のアニメのようなテレビゲームだ。そのクオリティはシビアな批評家の賞賛を浴びている。「カップヘッド」はスタジオMDHRによって作成されており、手描きで、部分的にToon Boomで色付けされている(coloured in Toon Boom)。ゲームデザイナーで指揮をとっているジャリッド・モルデンハウアーは、先の分からない未来に向けて2Dアニメに尽力している。メインストリームでなくともスタイルの関連性を維持することを望んでいる。「たくさんの才能のある人々がその才能を使う機会を持てず、ほとんどの会社が3Dへと変わっていった。時代は変わったが、僕はいつも2Dの一部でありたい」と説明した。
「カップヘッド」のインタビュー全文を“IGN”で読む
ドリームワークスアニメーションが、新しく人材育成プログラムを作り出した。ドリームワークショートは、才能とストーリーテリングのスキルの発展、新しい技術革新、映画の潜在的な特徴となるオリジナルキャラクター話の探求、を目的としている。このプログラムの最初の1つは、2018年の春に日本でリリースする「ボス・ベイビー」より前のデビュー作品となるウィリアム・サラザーによる「バード・カルマ」だ。ドリームワークスアニメーションフィルムグループのプレジデントであるクリストファー・ディファリアが入社した3月から25本の2D作品、社員による3D映画の売り込みに指揮を取ってきた。そして3本の短編映画作品が次の18ヶ月で発表される予定だ。
“Variety”でドリームワークスの長い短編の話を読む
ミッキーのお膝元が、「リメンバー・ミーVR」でバーチャル・リアリティ(VR)の波に加わった。ディズニーピクサーの次回作「リメンバー・ミー」のプロモーション戦略の一つで、初の試みであり、新しい媒体を取り入れ成長していくアニメ会社の一つに位置付けられることとなりそうだ。「リメンバー・ミーVR」はOculus社のRift(リフト)で独占的に発売され、3人のユーザーが没入して相互的にやり取りでき20分間「死者の国」(メキシコの伝統的な祝日に基づいている)を体験できる。
“VentureBeat”で「リメンバー・ミーVR」に没入する!
救世軍とそのマーケィング会社ザ・リチャーズ・グループが人々の罪悪感、「共感」(の方が適切な表現だろうか)を呼び起こさせる。そういうわけで、彼らは2017年のホリデーキャンペーンとしてロンドンが拠点のプロダクションカンパニー「マンス・アニメーションスタジオ」(Moth Animation Studio)によって2Dアニメのストーリーテリングを作成した。ホームレス達や貧しい子どもたち、失業者に渡る4本の短編ビデオでキャラクターが思いやりの心を築き、そしてお祭りの季節の小さな金額の寄付がいかに大きな変化を起こすかを映し出す。
上のキャンペーンについて、“Adweek”で救世軍の物語を読む
ボーナス:スペクトルプロダクション第8回上映会とお祭り
もし11月19日(日)にカナダ、モントリオールにいるならリアルトシアターで行われるスペクトルプロダクション第8回上映会とお祭りに来て欲しい。このイベントではToon Boomも支援したスペクトルサマープログラミングキャンプに参加した60人の自閉症の若者の作品を披露される。アニメ(Toon Boomの2D作品を含む)や実写、ドキュメンタリーや経験に基づく作品など90以上の短編映画が上映される。ここからチケットを購入(here)。
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