台本と絵コンテ制作は、密接に関連しています。
Toon Boomの『Storyboard Pro』では、絵コンテのキャプションに台本を直接インポート可能です(デフォルトでは、ダイアログ、アクションメモ、スラッギング、メモのインポートに対応しています)。
シナリオライターや脚本家は、基本的にはワードやPDFファイルとして台本をエクスポートしますが、Final Draft(FDX ファイル)形式で作成されたファイルであれば、そのままStoryboard Proにインポート可能です。
すると、このワークフローを取り入れると、Final Draftで作成した台本の構造に基づいて、カットや空パネル、キャプションを含むプロジェクトが自動生成されるので、即座に描画作業に取りかかることができるのです。
ということで早速、Final Draft スクリプトを使用して Storyboard Pro でプロジェクトを作成する方法をご紹介いたします。また、記事の最後には『The Loud House』のストーリーボードアーティスト、Sarah Johnson からのアドバイスを掲載しております。
1. トップメニューから ファイル > Final Draftから新規... を選択します。
2. フォルダのマークの参照ボタンをクリックします。
3. ファイルブラウザで Final Draft スクリプトを検索・選択し、次に 開く をクリックします。
台本がロードされると、台本に含まれるタグのタイプが左側のリストに表示されます。プロジェクトの生成時に各タグをどのように処理するかを、 Storyboard Proに指定する必要があります。
絵コンテでは、台本のカットタイトルごとにひとつのカットが設定され、すべてのカットの最初のパネルのメモ欄に、カットの説明が追加されます。
5. 左側のリストで、 Action(アクション) タグを選択し、それから
6. 左側のリストで、もしあれば Character(キャラクター) タグを選択し、そして
7. 左側のリストで、もしあれば Parenthetical(かっこ付き) タグを選択し、そして...
8. 左側のリストで Dialogue(ダイアログ) タグを選択します。
9. 左側のリストで Transition(トランジション) タグを選択します。
10. 現在選択しているパラメータをデフォルトにする場合、 Save as default rules(デフォルトのルールとして保存) チェックボックスにチェックを入れます。
11. Import(インポート)をクリックします。New Project (新規プロジェクト)ダイアログボックスが表示されます。
12. New Project(新規プロジェクト)ダイアログで、プロジェクトの名前、場所、タイトル、解像度を入力します。
ストーリーアーティストの Sarah Johnson は、Final Draft スクリプトからToon Boomの『Storyboard Pro』へのインポートを、頻繁に活用しています。彼女は『Oops!フェアリーペアレンツ(原題:Fairly Odd Parents)』のシーズン10に取り組んでいるときに、はじめてStoryboard Proを利用しました。現在は Nickelodeon の『ザ・ラウド・ハウス(原題:The Loud House』で、毎日使用しています。
Final Draft スクリプトを Storyboard Pro にインポートする際のトリック、つまりダイアログをドラッグ&ドロップすれば、入力やコピー&ペーストが不要になることを発見したのは、Johnson が『The Loud House』の制作に取り組んでいたときでした。
彼女は、「Storyboard Pro 5.5にアップグレードした後、『The Loud House』シーズン4 を始めたときに、Final Drafts スクリプトを Storyboard Pro にインポートし始めた」と言います。
「スクリーンスペースを節約できるのではないかと思い、PDF としてではなく Storyboard Pro でスクリプトを開いてみることを考えました。その後、ダイアログをドラッグ&ドロップできることを発見し、私のワークフローは一変しました。画期的な機能でした。」
彼女はさらに続けて言います。「Storyboard Pro でこの Final Draft スクリプト機能を使用すれば、時間を節約できます。キーストロークをどれだけ排除できるか、またはアクションをホットキーにどれだけプログラムできるかが、決定的に重要になります。Storyboard Proにセリフを入力したり、台本からコピー&ペーストする必要がないので、その分の時間を他のことに使うことが可能になり、描画の質も向上するし、時間通りに帰宅できるようにもなりました!」
Storyboard Pro はビジュアルなストーリーテリングが始まるところです。無料トライアルはこちら!